私は基本的に「家庭教師は苦手教科の克服に使うべき」と考えています。
では、得意教科に家庭教師を使うのはどうでしょうか?
結論を先に言うと、私はこれをおすすめしていません。もしこの目的で家庭教師を使うとしても、それは趣味的な利用になることを心得ておくべきです。
得意教科の点数を上げるのは難しい
ここにA君がいます。彼は算数が得意。100点満点のテストでいつも90点くらいを取っています。しかし国語は苦手。同じく100点満点のテストでいつも60点くらいを取っています。(理科社会は今回は無いものとします。)
さて、A君の成績を上げるためにはどうしたら良いでしょうか?
答えは、算数はそのままにして苦手な国語の点数を上げることです。
なぜなら、苦手教科の点数を上げる方が簡単だからです。60点を70点にするのは比較的容易ですが、90点を100点にするのは大変です。また、60点を80点にすることは可能ですが、90点を110点にすることは不可能ですね。
このように、苦手教科を克服した方が効率よく成績を上げることができます。反対に、得意科目を伸ばしても成績はそれほど上がりません。
以上より、私は「家庭教師は苦手教科の克服に使うべき」と考えています。
得意科目に家庭教師を使うとしたら
それでももし得意科目に家庭教師を使うとしたら、それはどのようなものになるでしょうか?
私はこれを「趣味的な利用」と呼んでいます。つまり、楽しみのために家庭教師を使う、というわけです。
ある子供が1教科だけ飛び抜けて得意な科目がある場合(たいていは算数です)、その授業だけ退屈してしまうということがあります。こんな時に家庭教師を利用すれば、ハイレベルな問題に向かうことができ、子供は楽しいでしょう。
得意科目に家庭教師を使うとしたら、このような利用になります。
なお、「趣味的な利用」と書きましたが、楽しみ以外の価値が無いと言っているわけではありません。当然学びにはなりますし、学ぶ喜びを得る機会にもなります。また、学ぶ喜びを得たことで他の教科も出来るようになる、という可能性もあるでしょう。
ただし、このようなケースはあくまでも上手くいった場合です。実際には本当に趣味的な利用になることが多いと考えています。
したがって振り出しに戻りますが、私は「家庭教師は苦手教科の克服に使うべき」と考えています。